ジェノサイド(高野 和明)

ジェノサイド上 高野和明

[内容紹介]
イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を先行する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方は……人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント、堂々の文庫化!
[感想]
この作品は面白い。インターネットの知識が適当にちりばめられていて、知識欲がくすぐられる。人類の進化についてのいろいろな情報も目新しくて、いかにもこれから新人類が生まれてきてもおかしくないという説得力が感じられる。アメリカ大統領の強大な権力。そしてその戦争を好む資質がそのまま国の動きに現れるなんて、まさしく現代史を見ているようだ。
上巻では、長いページを費やして、日本の大学院生、古賀研人がなぜ事件に巻き込まれたのか。そして4人の傭兵がアフリカのコンゴに派遣された真の理由などが明かされていく。それにしてもすべてが、ターゲット側の計画で操られていたというところは、なかなかよくできている。というか、この発想がなければ、この小説自体が成り立たなかったか。下巻を読むのが楽しみ。(2017.02.22)

ジェノサイド(下)(高野 和明)

ジェノサイド下 高野和明
[内容紹介]
研人に託された研究には想像を絶する遠大な狙いが秘められていた。一方、戦地からの脱出に転じたイエーガーを待ち受けていたのは、人間という生き物が作り出した、この世の地獄だった。人類の命運を賭けた二人の戦いは、度重なる絶体絶命の危機を乗り越えて、いよいよクライマックスへ……日本推理坂協会賞、山田風太郎賞、そして各種ランキングの首位に輝いた、現代エンタテインメント小説の最高峰。
[感想]
下巻は実質1日で読み切っちゃった。この本を読み終えるまではほかの何も手につかない。そんな感じで、とにかく話の展開に無理がなく読み進められた。
巻末の解説に書いてあるように、大きな嘘を(話の全部が架空)つくのに、子供だましにならないように周到な調査で緻密な嘘が積み重ねられている。参考にした資料は200冊にも及ぶという。参考文献のリストもほかの作者の作品についてくるものとはボリュームが違う。
タイトルのジェノサイド、大量虐殺について、コンゴの大量虐殺とか、人類がこれまで行ってきた大量虐殺の真実に触れさせてくれると共に、人間の本質について考えさせてくれる機会を与えてくれた。なぜネアンデルタール人とかいろいろな原人が滅びて、ホモサピエンスだけだ生き残っているのか?その理由については納得させられてしまう。人間の本質というものについての考え方を変えさせられてしまった作品。
難病の特効薬の開発が、新人類の知能を借りれば飛躍的に進められるという設定は、仮想でなしに現実になってくれればいいのにね。(2017.02.24)

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